先日、夜のニュース番組でとても興味深い特集をやっていました。
最近注目されている新しいビジネスモデルで
”不満”買取りビジネス
というのが出てきているらしいです。
ずっと前から、もしかすると「お客様は神様です」と三波春夫が言ったあたりから
「お客様のクレームは宝の山だ」
という企業側での認識と、そのクレームを顧客満足向上につなげようとする企業行動が定着していたのかもしれません。
そんな中で登場した、この「不満買取りビジネス」
ビジネスモデルは実に単純で、一般消費者から日常生活の不満を1件10円で買取り
買い取った膨大な数の”不満”を業界ごとに分類し、「不満リスト」として不満1件あたり5円で企業に売りさばこうというものです。
そう言えば、最近ユニクロのエアリズムという男性用下着に「らくだ色」が新登場しました。
なんでも「白色だとワイシャツを着たときに透けてしまう」という消費者からの不満をもとに商品化されたそうです。
かなり売れているみたいですね(かくいう私も5枚まとめ買いしました…)
一般消費者からすると、身の回りには石ころのようにゴロゴロと不満が転がっている
でも企業からすると、その不満は喉から手が出るほど欲しい宝の山なわけです。
クリニックにおいても、患者様からクレームを頂戴するケースはもちろんあるはずです。
納得できるクレーム、納得できないクレーム
様々なクレームがあるとはいえ、それらに一度向き合い、分析し、具体的なアクションに繋げることが重要です。
クリニックに限らず一般企業においてもそうですが
月にたった1つの改善活動でさえ継続できている企業がどれだけあるでしょうか?
月に1つでも、年間では12個。5年続ければ60個の改善が行われたことになります。
朝礼や終礼で患者様からいただいたクレームを共有しているクリニックが多いかもしれません。
「じゃあ再び同じお叱りを受けることのないよう、次からはこうしよう」
数日間は改善された状態が続くかもしれませんが、十中八九、1ヶ月後にはきれいさっぱり元に戻ってしまっているでしょう。
では、せっかくの改善を定着させるには、いったいどうすれば良いのでしょう。
<改善を3日坊主に終わらせないための5つのポイント>1.ミスやクレームの原因を人ではなくシステムに求める
人を責めてしまうと、本人のモチベーションは低下し、他のスタッフの当事者意識が阻害され、挙句の果てにミスの報告が上に上がってこなくなります
2.どう改善するのかを具体的に決めてしまう(だれが、いつ、どうやって)次から気を付けよう、だけでは改善したことにはなりません
3.改善事項はミーティング議事録などで文書化する
みんなで決めたことを文書という証拠にして残す。これで言い訳はできません
4.完全に改善でき定着するまで、月次ミーティングで確認し続ける定着するとは無意識にできるレベルを言います。定着するまでは半年でも1年でもミーティングの議題に上げ続けます
5.院長であろうとも決定事項は必ず守る「患者さんと話すときはマスクを取ることにしよう」
そう言った院長が実行できていなかったら…怖くてスタッフさんの顔を見れませんね。