歯科医院を開業するとなれば、急にある日から院長、
すなわち
経営者としての仕事が待っています。これまでに経験したことのない院長職に、最初は戸惑いと不安を感じられる先生がほとんどです。
実際には、様々な問題に直面しながら、そこで考え、経験をしていくことで、
経営者としてのスキルは徐々に上がっていくものだと思います。
といっても、いまから事前に準備できることがあればしておきたいですよね。
そこで今回は、開業前に読んでおきたい「おすすめ本」を3つご紹介します。
まず1冊目は、経営とはいったい何か、何を考えなければいけないのか、を
12分野に分解して解説した本です。
私も自らが税理士事務所の開業準備をしているときに出会い、非常に助けられた
思い出深い一冊です。
歯科医院開業といっても、いわゆる「起業」には違いなく、新たに事業を興す際に、
共通して必要となるポイントは押さえておきたいものです。
具体的には
①ミッション
②商品力
③ポジショニング
④ブランディング
⑤集客力
⑥見込み客フォロー
⑦サイレントセールス
⑧CLVマネジメント
⑨経理・財務
⑩チームビルディング
⑪仕組み化
⑫投資とリスクマネジメントの12項目に分類し、それぞれ考えるべきことが解説されています。
ぜひ、「歯科医院の場合は~」と置き換えて読み進めてみてください。
少し難解な部分もありますが、
経営の全体像を網羅的に考えるには、最良のパートナーになりうる本です。言わずと知れた名著ですが、やはり本質を突いていると感じます。
セールスであろうが、マネジメントであろうが、結局は人対人の問題です。
「人はどういうときに動くのか」という全てのビジネスパーソンにとって
重要な課題に真正面から答えてくれる一冊です。
・まず褒める
・期待をかける
・人の立場に身を置くなど、聞けば当たり前に思える項目が並びますが、
これを実践しようと思うと、なかなか難しいものです。
人間の「本質」を鋭く指摘する本著は、開業前にぜひ一読されることをお勧めします。開業の成否を大きくわける要素のひとつが、立地選びです。
しかしながら、「何が良い立地か」について知識をもって物件探しをされるDrは少ないと感じています。
デザインと同様に、立地に関しても、個人の好みや感覚が介在しやすく、
直感的な立地選びにはリスクが潜んでいます。
「なぜここで開業しようと決めたのですか?」の質問に、根拠を持って答えることができれば、
開業の成功確率は大きく上がります。ぜひ、
ある程度の「知識」「視点」をもって、実際の物件探しに臨んでいただきたいと思います。
以上、3冊の本をご紹介しました。
この他にも勉強になる本は巷に溢れていますし、ぜひ「歯科医院」という枠をいったん外して、
「ビジネスと経営」について考える材料を探してみてください。