今回は、開業準備の中でも特に重要なスタッフ採用、
その中でも「面接」にスポットを当てて解説していきます。
勤務医時代にスタッフ面接をした経験のある先生はそうそういらっしゃらないはずです。
初めての面接官、どんな質問をすれば良いのか、どんなポイントを重点的に見れば良いのか、
不安に思われる先生がほとんどです。
1.どんなスタッフを採用したいかを明確に
まず重要になるのが、いわゆる
「ペルソナ」と呼ばれる架空の人物像を設定し、
採用したいスタッフ像を明確にイメージすることです。
このペルソナを設定することで、完全に一致する人は見つからないにしても、
当初求めていた人物像から大きく外れない人物をぶれずに採用することができます。
2.志望動機や退職理由はやっぱり重要
この二つは面接で聞かれることの定番ではないでしょうか。
ポイントはただ一問一答で終わらせるのではなく、「なぜ?」「具体的には?」と
面接官から深堀りするような追加質問で会話をすることです。
いくら面接だからと取り繕っていたとしても、ある程度深堀していくと、本音や本性が出てくるものです。
履歴書を見て気になるポイントがあれば、ぜひ深堀して質問してみてください。
その他によくある質問例としては
・あなたの長所と短所は何ですか?
・家族や友人からは、どんな性格だと言われることが多いですか?
・将来、どんな衛生士になりたいですか?
・過去に人間関係で悩んだことはありますか?その時、どう対処しましたか?
などが、あります。
素直さ、要領の良さ、コミュニケーション能力、ストレス耐性、など医院が求めるスタッフ像に照らして、
どんな質問をするのが効果的か、事前に考えておけるとベストです。
3.違和感を感じたら選ばない方が無難
特に何がというわけではないけども、面接が終わった後に何とも言えない違和感が残ってしまうことがあります。
その際は採用を見送るのが無難です。
違和感の原因には様々あると思いますが
・受け答えに若干のトゲがある
・他人や環境のせいにして素直さがない
・アピールが少なく、志望度が低い
など、採用してしまうと後々後悔することになってしまう予兆が
違和感という形で表れている可能性が高いのです。
4.適正検査も場合によっては活用
最近では、アンケートに答えることで適性検査をする医院さんも増えてきました。
素直さ、向上心、コミュニケーション力、ストレス耐性、といった各項目が何点という形で明確に結果に表れます。
もちろん、この検査でその人のすべてがわかるわけではないのですが、
大きく外さないということを考えると、非常に有効なツールではないでしょうか。
5.選ぶ側でもあり、選ばれる側でもある
最後に、面接は医院がスタッフを選ぶ側であると同時に、医院がスタッフから選ばれる場でもあります。
圧迫面接のように求職者にストレスを与えるやり方は論外ですし、医院の理念やコンセプトを説明したり、内装の完成予想図を見てもらったり、
「ここで働きたい」と思ってもらうための工夫も必要になります。
良いスタッフを採用するには、事前準備が非常に重要になってきます。
ぜひ余裕を持ったスケジュールを組み、先生の医院にマッチするオープニングスタッフを採用してください。